固体燃料ロケットの製造が可能な企業は世界的にも少ない。米国では合成ゴムの製造会社として始まったモートン・サイオコール社 (Morton-Thiokol Inc.) が、三軍のほとんどの固体ロケット(ICBM、SLBM、各種ミサイル)やスペースシャトルの SRB を製造しているほか、日本の SRB-A について後述のアイ・エイチ・アイ・エアロスペースに対し技術供与を行っている。日本では戦後に中島飛行機から派生した富士精密工業が東京大学のペンシルロケットや陸上自衛隊の68式30型ロケットりゅう弾の製造を始めている。同社は、後にプリンス自動車工業と名前を変え、日産自動車に買収された後、石川島播磨重工業に売却され、現在はアイ・エイチ・アイ・エアロスペースとなっている。退役した75式130mm自走多連装ロケット弾や MLRS 等のロケット兵器や JAXA の SRB-A の製造は同社が行っており、中の固体燃料は日本油脂が製造している。
経年劣化
固体燃料は安定しているが、経年劣化が無いわけでは無いので、製造元は保証期間を設けている。現代のミサイルの多くはキャニスターと呼ばれる運搬・保管兼用のランチャーに封密されており、そのまま発射可能となっている。製造元の保証する期間内であれば封を解いて中のミサイルを点検する必要は無い。
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しかしながら冷戦の終了は多くの国々で「平和の配当」と呼ばれた軍事予算減少現象をもたらし、兵器の更新は製造者の予想を超えて遅くなった。これに加えて経済の破綻にみまわれた新生ロシアでは配備中の兵器の更新がなされず、多くの兵器が「賞味期限切れ」となって老朽化してしまう事態となった。旧ソ連の戦略ロケット軍の資産を受け継いだロシア陸軍では、古くなった固体燃料の弾道ミサイルを発射試験で実際に打ち上げて性能を確認している。そして初期の性能が確認されれば保証期限を延長する事で対処している。RT-2PM Topol (SS-25) では、当初15年とされた保証期間が18年まで延長されている。